中小企業診断の「勉強」は、全てのビジネスマンにとって必要だ。
私が通っていた資格の学校の学長が、話していた言葉です。
「資格」ではなく「勉強」と表現しているところがポイントで、私もこの意見に共感しています。
とはいえ、
「資格の勉強をしているが、得点が伸び悩んでいる」 「勉強しているけれど、なかなか効果が出ない」 「効果の出るインプット方法がわからない」
といった悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで、
「成果に繋がりやすくなる、目標の立て方」
「成果に繋がりやすくなる、インプットの方法」
がわかることを、今回の記事のゴールにしたいと思います。
なぜならば、勉強を成果につなげるには、この2点が必要であると考えているからです。
私自身、中小企業診断士の資格勉強の際に壁にぶつかった経験が
何度もあります。
勉強時間をとって、量をこなしても、成果に結びつかなかった時期はつらく、
あきらめかけそうにもなりました。
壁にぶつかる中で、試行錯誤を繰り返し、壁を乗り越え、
結果、資格取得に至りました。
結論:成果につながる、勉強方法
①「状態」を意識した目標設定
②「自分の頭」を使うことを意識した、アウトプット×インプット
中小企業診断士とは
中小企業診断士は、コンサルタントの国家資格です。
中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家として、法律上の国家資格として、「中小企業支援法」第11条に基づき、経済産業大臣が登録します。
登録の要件として、「1次試験:7月」「2次試験:10月」「口述試験」に合格し、実務補修を行ったうえで登録されるパターンと、「1次試験」の後「養成課程」を経て登録されるパターンがあります。
※1次試験は7科目
・企業経営理論
・財務会計
・運営管理
・経済学・経済政策
・経営法務
・経営情報システム
・中小企業経営・中小企業政策
[合格要件]
7科目の総点数の60%以上の得点率で、かつ1科目でも満点の40%未満がないこと
※2次試験は4科目
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 I (組織など)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅱ(流通・マーケティング)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅲ(生産技術)
・中小企業の診断及び助言に関する実務の事例 Ⅳ(財務会計)
[合格要件]
4科目の事例問題につき総点数の60%以上の得点率で、かつ1科目でも満点の40%未満がないこと
中小企業診断士の勉強
中小企業診断士の勉強は多岐にわたる教科を同時に進めていく必要があります。
そのためかかる時間も一概にはいえませんが、通説では1000時間以上かかると言われております。
時間だけを取り出してみると、ハードルが非常に高く思えますが、
中小企業診断士の勉強は、ビジネスマンに共通して有益です。
なぜなら、1次試験の7科目はビジネスをしていくうえで基盤となる知識になり、
2次試験の論述はロジカルシンキングを鍛える場になるからです。
私が中小企業診断士を取るきっかけとなったのは、ちょうど百貨店に出品する新しいブランドを立ち上げるPJにアサインされたことです。
当時の自分としては、理想的なコンセプトが出来て、集客もうまくいきました。
結果、売上も百貨店フロアベスト3に入りました。
しかし、事業としては赤字。
目に見える結果としは上々なのに、なぜ利益が出ないのか?が理解できませんでした。
※今振り返ると、コンセプトに合うため高額になった原材料費とブランドを分けたことによるオペレーションコストが原因です…
その経験から、経営全体を学ぶ必然性を感じ、診断士を目指しました。
勉強をはじめると、企業経営理論の戦略立案フレームや、財務会計による収支の予測など、学んでいる理論は、実践で使えることを身にしみて理解できました。
何より、会社全体の動きと自らの仕事の関係性がつながって
ひとつひとつの仕事の意味を理解しながら行うようになりました。
結果、成果もついてきて、仕事そのものが非常に楽しくなりました。
ただ、働きながらの資格の勉強は想像以上にハードで、正直なところ心身共にきつい時期が何度もありました。
具体的な勉強法として、資格の学校に通い基本のカリキュラムに合わせて進めました。
一週間の中で勉強する時間をあらかじめ設定して、
その時間はかならず勉強。
平日は朝早くに起きて勉強、昼もランチを取りながら勉強、夜も眠くなるので食事を取る前に勉強をしていました。
土曜日に、資格の学校に通い一日勉強。
日曜日も、ほぼほぼ勉強。
そんな日々を送っていました。
こう書き出してみるとキツそうですが、
勉強の内容が面白いので、実は勉強漬けの日々をそこまでキツいという
印象はありませんでした。
一番キツかったのは、
勉強をしても、成果が現れなかった時期です。
資格の学校では、科目ごとに確認のテストがあるのですが、
そこで思うような点数を取ることがなかなか出来ず、自信を失っていました。
自分の勉強方法が悪いのではと思い、
じっくりと立ち止り考えました。
すると、うまくいかない原因のようなものがいくつか出てきたのです。
・勉強をすることが目的になっていた
・見たり、読んだりするだけで、自分の頭で考えるということをしていなかった
・勉強をやりっぱなしで、振り返ることをしていなかった
そこで、やりかたを変えました
変えたことは、大きく2点
①「状態」を意識した目標設定
②「自分の頭」を使うことを意識した、アウトプット×インプット
結果的に、このやり方にしてから成果が実感できるようになり、
結果中小企業診断士の資格試験に合格することが出来ました。
成果につながる勉強法
①「状態」を意識した目標設定
今までは、「●ページまで進む」といった、定量的な立て方をしていました。
なので、中身が理解できていなくても、目標が達成されたと錯覚をしてしまっていました。
あくまで、●ページ進むというのは、理解のための手段であり、まさに手段の目的化を
してしまっておりました。
そこで、
・企業経営理論の、マーケティングについて、もれなく答えられる状態
・財務会計の経営分析について、公式と理由を説明できる状態
といったように、一日の勉強が終わった段階で、どのような状態になっていれば良いのか?
という視点で目標を立て直すことにしました。
最大の目標は、中小企業診断士に受かることです。
そのためには、どのような状態になっていれば良いのか?具体的に設定しました。
私が実際に設定した、状態の目標です。
個別科目については、各科目もう少し細かいところまで設定しています。
【全体】
・難易度は年により変わるので、易化したものは取りこぼさず、難化したものは足きりだけ気をつける
・易化とは、想定の範囲での出題で思考の段階を踏まなくても答えられるもの
・難化とは、想定の範囲外の出題か、思考の3段くらい掘らないと答えられないモノ
→ここで時間をかけないようにする、難化問題を無視して、とれる問題を取れば足きりは防げる
【個別科目】
・企業経営理論であれば、マーケティングは満点、組織論は5割、経営理論は7割
→そのために、マーケティングは実ケースも交えて理解する
経営理論は、過去問中心で独特の言い回しを、変換する作業
組織論は、キーワードと内容が一致するレベル
※私自身、マーケティングの仕事をしていたので、この割合になっています。
・財務会計であれば、経営分析とCVPはどんな問題が出ても回答できるようにする
→そのために、作問が出来るレベルまでになっておき、ひっかけのパターンを
実感させる
・運営管理であれば、範囲が多く覚えるべきキーワードが多いので、キーワードと内容が
一致しているレベルを目指す。
→そこまで易化と難化を繰り返すような科目でもなく、ある程度計算ができる
最低でも65から70をとれるように準備
→もれなく、キーワードの理解を行う。
※参考になるのは「ロジックで理解する運営管理」
そして、その状態になるためのSTEPを考えて、一ヶ月一週間一日へと割り振って行きました。
目標状態になっているかどうかのチェックは、ノートに書き出して、
もれはないか?ミスはないか?
などをテキストや過去問などを使いチェックしていきました。
状況を目標にすると、ひとつひとつのテーマに深い理解が必要になってきます。
診断士の試験では、科目数が膨大ゆえ、効率面にスポットライトがあたりがちですが、この深い理解がキーワードになります。
なぜならば、そのまま知識が出題されることの方が少ないからです。
コンサルティングの現場と同様に、「その場で考える力」こそ試されていると思います。
とはいえ、全てのテーマを深く追いかけていっては時間がいくらあっても足りません。
私もそうでしたが、診断士の資格を目指す方々は働きながら勉強を進められている方が大半です。
深ぼるテーマと、それほどにしていくテーマを取捨選択をする必要があります。
この「取捨選択」という行為が、戦略思考を試されているのではと思います。
とはいえ、ここでのテーマの取捨選択はそこまで難しくありません。
「良く出るテーマを選び、あまり出ないテーマを選ばない」
これに尽きます。
良く出るか否かは、過去問でわかります。
5年で3回以上出ていたら、頻出と捉えておりました。
②「自分の頭」を使うことを意識した、アウトプット×インプット
一日●ページといったように、定量的に目標を立ててしまうと、
やることが目的化してしまいます。
しかし、状況を目標にすることにより、理解が目的になります。
そして理解するために、最適だと思ったのが、
下記のやり方です。
STEP1 テーマのテキストや講義を聞く前に、 どのような内容なのか?を自分なりに仮説を立てる そして、その仮設をノートに書きだす。 STEP2 仮説と照らし合わせながら、テキストを読んだり講義を聞く STEP3 テキストを読み終えた後、または講義が終わった後に、 何も見ずにノートにインプットした内容を書く。 STEP4 ノートに書かれた内容を見ながら、抜け漏れや誤りが無いかを テキストを見ながらチェックしていく。 抜け漏れ間違えがあった場合は、赤字で書き込む
このやり方には効果が出る2つのポイントがあります。
1つ目は、
テキストや講義と言ったインプット作業に臨む前に仮説を立てることにより、
その仮説と照らし合わせながらインプットします。
受動的に聞くだけではなく、能動的にキーワードをチェックしに行きます。
この態度の差が理解度の向上を助けてくれます。
2つ目は、
テキスト読了後、講義聴講後に、自分の頭でアウトプットすることにより、知識が定着すると共に、知識が抜けやすいところ、間違えやすいところが明確にわかるところです。
これは、復習する際の目安にもなります。
アウトプット→インプット→アウトプット→インプットの順番に行うことにより、
情報をただ覚えるだけではなく、使える知識へとしていきます。
まとめ
■中小企業診断士の資格は、すべてのビジネスマンに必要
■成果を上げるためには、下記2つのポイントが必要
①「状態」を意識した目標設定
②「自分の頭」を使うことを意識した、アウトプット×インプット
■①一日の勉強が終わった段階で、どのような状態になっていれば良いのか?
■②
STEP1: テーマのテキストや講義を聞く前に、 どのような内容なのか?を自分なりに仮説を立てる
STEP2 :仮説と照らし合わせながら、テキストを読んだり講義を聞く
STEP3 :学習後に、 何も見ずにノートにインプットした内容を書く。
STEP4 :ノートに書かれた内容を見ながら、抜け漏れや誤りが無いかをチェックしていく
中小企業診断士の勉強は長期戦です。
しかし、勉強が実務とリンクして、相乗効果で自己の成長に結びつくという
素晴らしい資格でもあります。
なにより、上手くいかなかったときの試行錯誤こそが、自分自身にとっての財産です。
今回ご紹介した内容は、その試行錯誤のすえに、実際に成果の向上が実感できた
方法です。
参考にして頂けると嬉しいです。
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