・会社から「新規開発」「新規ビジネス」と言われ続けて疲弊している
こんな悩みありませんか?
巷では、新規開発・事業開発と謳うノウハウ本が溢れています。
良書はもちろんありますが、次々に新しいコンセプトをひっさげて出てくるので、追い掛けていると逆にわからなったりしてきます。
『ビジネス・フォー・パンクス』はまさにビジネスの本質を貫く言葉が並んでいます。
ブリュードックという、クラフトビールのスタートUP企業の創業者が著者。
パンク精神で、一般的に言われている「基本」をことごとく崩していきます。
※パンク=破壊に秘められた創造の可能性
まず、そこが爽快でおもしろい。
ただ、逆張りをしているだけでなく、ちゃんと本質に乗っ取った言葉になっています。
スタートアップやベンチャーの方々だけでなく、「崩される側」の大企業に方にもかなりの学びが得れると思います。
ビジネスフォーパンクスで学ぶ、ビジネスの本質
自分は何者か?を意識する
「ビジョン」が大事だと言えば、ほぼ9割の人がそりゃそうだと言うのではないでしょうか。
ただ、世の中にあるビジョンを見てみると、どこかで語られた言葉を並べて、誰も否定はできないけれども、別の会社のビジョンといわれても納得してしまう。
「そうではない」と著者は言います。
ビジョンは思いに直結し、ビジョンを意識することは自分は何者か?を意識することになる。
従業員が全員腹落ちしながら覚えられることもポイントです。
「ブリュードック憲章」というものを制定していて、それが非常におもしろい。
・我々の血管にはクラフトビールが流れている
・我々は妥協しない
・我々は全力をつくす
・我々はギークだ
・我々はひとりでは何物でも無い
ターゲットではなく、商品
あたらしいことを始めようとすると必ずといって良いほど2つの質問をされます
「市場規模はどれくらい?」
「ターゲットは誰?」
まさにマーケティングの教科書であるマーケットインの考え方です。
しかし著為は、その2つは考える必要がないと言います。
考えるべきは「商品」そのもの。
商品がよければ、ターゲットも市場もついてくるという考えです。
ここにも、うまいクラフトビールをつくる
というビジョンの浸透が見られます。
商品に集中すればするほど、やることが明確になり、より洗練されていきます
組織ではなく人
巷にあふれる「理論」ではなく、「本質」を自分の頭で考える
このメッセージは一貫して貫かれています。
理論は便利だけれど、自分の頭で考えるプロセスをショートカットしてしまう。
本当、そう思います。
組織に関してもシンプル
「自分たちのビジョンに心から共感為てくれる人」
だけと働く。
共感が自発を生み、パフォーマンスをあげていきます。
自ずと、やらされ仕事が撲滅されていきますね。
組織を上手く回すには、まず「おろす人」を決める
とどこかで読んだことがあります。
合わない人にクビを宣告する
一見、冷徹なように思えますが、中長期的に見れば双方にとって良いことでもあります。
働いている側としても、合わない職場で働き続けるよりも、合う場所で働く方がパフォーマンスも向上しますし、なにより精神的にも良いですよね。
認知ではなく印象
ブリュードッグは過激な広告活動で知られています。
ただ認知を狙う話題性という意味ではなく、賛否が明確にわかれ、物議をおこします。
聞いただけで、眉をひそめるような広告プロモーションはそもそも日本ではあまり目にしませんよね。
ただ奇抜なだけでなく強烈に印象に残るのは、メッセージがあるから。
ブランドを通して、伝えたいことはなにか?
この問いに答えるもっともインパクトのある解をつくっていきます。
まとめ
・行動からはじめる
・スピードを意識
・財務に忠実に
この本の最も重要なメッセージは上記の3点だとおもいます。
そして、大企業をはじめシステム化した企業にいればいるほど希薄になってしまうものでもあります。
この本の語り口調が最高です。
企業理念について語る章は下記の言葉からはじまる
企業の理念は、そもそも定めていないところもあるが、大体がゴミだ。
どれも似たり寄ったりで無意味な言葉の羅列にすぎない。
時折笑いながら、本質的な言葉に刺さりまくりでした。
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