『とにかく仕組み化』は、組織で働くことの教科書

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・チームの運営 / 組織の運営で必要な視点は、どのような視点だろう

マネージャー、またはチームやプロジェクトを引っ張っていく立場になると、自分だけで今すぐに成果を上げることよりも、チームとして中長期的に成果を上げ続けることが必要になってきます。

マインドをチェンジする必要があるとわかっていても具体的に、どのように変えるのか?

私自身も長くモヤモヤとした気持ちを持っていました。

自己流で何とかしようとしてきましたが、今回『とにかく仕組み化』という本に出会いました。

まさに、個人から組織に視点を移すための教科書といえます。

組織を中長期的に運営していく視点を得ることは、リーダーだけに限ったことではありません。

その視点は、組織で成果を出すために必要ですし、大きな成果を得るためには「組織」が必要になります。

私自身仕事をするとき、まず「自分」の視点で考えていました。

そして、替えの効かない存在になることが仕事をする上で必要だと思い突き進んでいました。
すると、仕事が属人化してしまい、なかなか成果がスケールしない、、、、という結果に。

「組織」の視点で仕事を捉えたとき、注意すべき視点は、まさに今までの自分とは逆の視点が必要でした。

成果を大きくするための組織の仕組み化

その逆の視点で働いていたのだから、スケールするはずがないよな、と反省とともに納得しました。

『とにかく仕組み化』5つのポイント
①責任と権限:決められたことを守り切る
②危機感の利用:正しい恐怖を感じ続けるようにする
③比較と平等:正しく人と比べる環境を整えること
④企業理念を再認識する:自分がどこに向かっているかを迷わないこと
⑤進行感を感じる:他者と共に大きなコトを成し遂げる

それでは、5つのポイントに沿って内容を見ていきたいと思います。

『とにかく仕組み化』は、組織で働くことの教科書

①責任と権限

決められたことを守りきること

・良い権利と悪い権利をわける

良い権利とは、文章によって明文化されている権利です。

誰がいっても全員一致で言えること

悪い権利とは、文章によって明文化されていない権利です。

既得権益という言葉でつかわれますね。

暗黙の了解で設定されたルールなどが当てはまります。

「良い権利」の法則に従って、事実をベースにルールを決めていくことが大事です。

むかしからのルールも主体的に見直し、今の状況にあったものに修正していきます。

そのときには、「メリット」に着目をします。

ルールを守ると、自分にとって良いことにつながると実感できるとより定着していきます。

・責任感について

責任を果たすこととは

明文化されたルールを守り、仕組みを運営すること

です。

よく「責任感が強い」といった言葉が使われますが、
責任感は持って生まれた才能ではなくて、誰でもできることです。

責任感を果たすにも、やはり明文化されたルールが必要ということは変わりませんね。

・能力よりも機会

もともとの能力よりも、「機会」があれば人は育ちます。

ここには実感が会って、成長の実感をするときはやはり経験がセットでついてくるときが多いです。

これはリーダーも同様で、リーダーシップは機会により後天的に身につきます。

そして、自分の長所だけで活躍し続けられる職場もほぼありません。

天職がないと焦るかも知れませんが、逆に「成長」し続けられる希望でもあります。

仕組みによって組織にあわせていく力が優秀さに繋がっていきます。

運動神経が良い人は、どんなスポーツも得意ですよね。

これはビジネスも同様で、他業界、他の職種で成功したら、それを他の環境でも活かすという視点が大事になります。

②危機感の利用

正しい恐怖を感じ続けること

組織としてルールを守り成果をだすために良い厳しさが必要です。

良い厳しさとは

・仕事で求まられる基準は高い
・中途半端な仕事では評価してくれない
・フィードバックが的確で反省する

物腰はやわらかでも、上記のような特徴を持つ上司だと

・手を抜いたことを見抜かれる
・言い訳が通じない
・ルールを守らないと指摘される

と誰がみても理不尽な部分がない指導を受けることになります

すると「このままではまずい」という、適切な危機感が生まれます。

そのかわり、きちんとルールを守っていれば、何も言われることはありません。
良い仕事をして、圧倒的な結果を出すと正しく評価してくれる。

逆に悪い厳しさ

人格を否定したり、精神的な追い込みかたをする厳しさです。

いわゆるパワハラ的厳しさですね。

上司と部下の関係は、「適切な緊張感」が大事です。

頻繁に会い、仲良くなると、緊張感がなくなります。

なので適度な「距離感」が大事です。

これは無関心に突き放す、という意味ではなく
離れたところから温かく見守るといったイメージです。

③比較と平等

正しく人と比べる環境を整えること

人間の本質は、つねに物事を比較して価値を認識します。

その前提にそって仕組みをつくることが大事です。

・暗黙知を無くす
・全体の利益を優先させる
・頑張っている人が得をする会社

誰が見ても明らかな基準で差をつけることが大切です。

そして、評価すべきものを評価して、評価すべきでないものを評価しない

「結果」だけをみることが、実は「平等」に繋がっていきます。

すると、負けたことを正しく認識することが出来て、適切な危機感が芽生えます。

④企業理念を再認識する

自分がどこに向かっているかを迷わないこと

仕組み化はあくまで手段です。

では、ゴールはどこなのか?

それは、たいての場合「企業理念」に書かれてあります。

企業で働いている限り、「企業理念」のもとで働いていることを意識する必要があります。

そして、書くと当たり前なのですが、意外と出来ていないと思うのが
自社の悪口を言わないということです。

これは周りにも結構いますよね笑

聞いていてあまり良い気持ちはしません。

自分の行動も否定していることになります。

組織と自分の考えとのズレが生じるのは当たり前で、そこを埋めるマインドや行動につなげることが建設的だと思います。

秘伝のタレをつくる

という表現を本書ではしていましたが、その通りだと思います。

ライバルが真似できないようなレシピを作り、それを守ることで競争を勝ち抜く

まさに「のれん分け」のイメージで個人の経験を型化していきます。

成功体験、ストーリー、スキルを見える化し共有していくことが大事ですね。

企業理念は、抽象的な表現が多く、自身と関係の無いことだと思ってしまいます。

けれど企業理念を常に意識することで、いずれ深い腹落ちがやってきます。

理念と活動が合致していることこそ、企業活動の理想と言えるのではないでしょうか。

企業理念を自分の中に落とし込む

・どの方向に成長したいか?
・どうやって世の中に貢献したいか?

を考えて、照らし合わせてみることが有効です。

⑤進行感を感じる

他者と共に大きなコトを成し遂げる

「会社が変わる」とは「会社の仕組み」が変わるということです。

制度やルールに手を入れなければ、具体的には何も変わりません。

となると原則は、経営者しか会社は変えられないことになります。

しかし、現場をよく知る社員や中間管理職からでもアプローチはできます。

新しいことをはじめようとすると、「それは出来ない」と考えてしまいます。

それは「自分1人」のできることで、まず考えてしまうからです。

視座を上げて、チーム、会社と主語を変えると

「なんとかなる」

という感覚になります。

今まで出来なかったことがチームや組織全体で出来るようになるということが「進行感」です。

会社の売上が伸びたり、会社のことがメディアに取り上げられたり社会的評価があがると企業理念の実現に近づいているという実感が沸きます。

それも「進行感」であり、この会社に居続けないと損な気分になります。

どうなれば企業理念に近づいているのか?を定義し示す必要がありますね。

組織や個人が成長できる環境であれば、優秀な人は辞めません。

まとめ

とにかく仕組み化5つのポイントを見てきました。

①責任と権限:決められたことを守り切る
②危機感の利用:正しい恐怖を感じ続けるようにする
③比較と平等:正しく人と比べる環境を整えること
④企業理念を再認識する:自分がどこに向かっているかを迷わないこと
⑤進行感を感じる:他者と共に大きなコトを成し遂げる

仕事を頑張れば頑張るほど、「個人」としての能力を上げることにフォーカスしていたことに改めた気が付きました。

正直、本書の内容は耳が痛いことが多かったです。

組織のなかに個人がいる

当たり前に、改めて向き合っていこうと考えています。

『とにかく仕組み化』はまさに、組織で働く上での教科書といえます。

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