こんにちは、みなもとです。
・ファシリテーションをする機会が増えてきたけど、苦手意識がある、、、
こんな悩みありませんか?
ワークショップ形式で仕事をする機会も増えてきています。
ワークショップの成否は「ファシリテーション」にあると言っても過言ではありません。
同時に、ファシリテーションに苦手意識を持っている方も多いと思います。
この記事では、苦手意識の克服に役立つ方法をお伝えします。
【本記事の内容】
ファシリテーション苦手払拭の方法 ①アイデアを事前に提出してもらう ②事前アイデアを見て最終形を描いておく ③困ったパターンを想定し、対応策を用意する
中小企業診断士として活動するなかで、お客様と一緒にワークショップをする機会を多く頂いております。
協働する部署も、マーケティング部門、経営企画、技術開発、営業、購買など多様です。
実践の中で、ファシリテーション力を鍛え、理論書を読み型にしてきました。
ファシリテーションをテーマにしたお仕事もさせていただいております。
その中で苦手意識があったけれど払拭できたという声も頂くこともあります。
まさに自分も、はじめは苦手でした、、、
今回は苦手払拭につながった方法を、ご紹介したいと思います。
ファシリテーション苦手克服の方法
ファシリテーションとは?
ファシリテーションとは、メンバーの意見をまとめながらモノゴトを前に進めるスキルです。
見通しの立てにくい昨今、今までやったことがないテーマを、多様なメンバーと協働し、前に進めていく機会が増えています。
まさに今、非常に重要なスキルと言えます。
ファシリテーションが役立つ場面は、大きく2つに大分できます。
①プロジェクト全体をファシリテーションする
②個別プログラムをファシリテーションする
①はプロジェクトマネジメントとも同じ意味になります。
プロジェクト全体を成功に導くために、全体の設計、プログラムの配置、進捗管理などを行います。
②個別プログラムとは、プロジェクトを成功させるために必要になります。
個別プログラムにも2つあります。
A:「課題解決のために、アイデアを発散する場」ワークショップなど
B:「合意形成のための場」 ミーティング、会議など
今回対象にするのは、「②個別プログラム」の「A:課題解決のために、アイデアを発散する場」です。
おもにワークショップにおけるファシリテーションを対象にしたいと思います。
このプログラムが全体のプロジェクトにおいても肝になる場合が多く、また苦手意識を抱きやすい分野でもあります。
苦手の理由
ワークショップのファシリテーションが苦手な方は多いです。
具体的に相談される機会も多く、理由を聞いてみると、
・「どんな意見がでるのかわからず、見通しがたてにくい」
・「シーンとしてしまい、全く盛り上がらなかったらどうしようと思う」
・「アイデアが出るのは良いが、分散しすぎてまとめることが出来なそう」
といったころがあげられます。
特に、お客さんと一緒にワークショップをする場合、WSそのものの成功とアウトプットの成果の両方を出さなければと意気込みすぎて、気疲れし、結果苦手意識につながるケースが多いようです。
この気持ち、凄くわかります。
今では、年に何十回もWSの機会をいただいていますが、WSのファシリテーションをはじめた当初は数日前から落ち着かない気持ちになっていました。
自分の経験も含め、苦手意識の克服につながった方法を紹介したいと思います。
克服方法
苦手意識を克服するための方法は
「事前の準備をしっかりと行う」
です。
準備の方法は
①アイデアを事前に提出してもらう
②事前アイデアを見て最終形を描いておく
③困ったパターンを想定し、対応策を用意する
になります。
「アイデアがでるかな」「アイデアがでてもまとめられるかな」「誰も発話してくれないのでは」という不安は、実は事前準備で解決できます。
この準備の充実が、不安を解消し、WSを成功に導き、苦手意識を克服します。
では具体的に準備の内容を見ていきましょう。
①アイデアを事前に提出してもらう
テーマに対するアイデアを先に提出してもらいます。
入れて欲しい要素を含んだ、フォーマットを用意すると効果的です。
「アイデアが出るのかな」
という不安を解消できます、また提出してもらったアイデアを話してもらうことで
「誰も発話しない」
という事態も避けられます。
フォーマットはパワーポイントで用意して、入力してもらうのがオススメです。
データとして残るので、最終アウトプットの材料にもなるし、振り返りもできます。
商品アイデアを出すのであれば
・ターゲットニーズ
・自社の強み
・提供価値
・商品のイメージ
といった要素が入っていれば、それぞれの切り口をきっかけに、議論を深めていくこともできます。
その場でアイデアを出す、というのは結構なハードルです。
参加者にとっては事前の宿題が発生するので、手間にはなってしまいますが、良いディスカッションにするためには必要な準備です。
②事前アイデアをみて、最終形を描いておく
事前にアイデアが集まれば、最終のまとめイメージを描くことができます。
提出してもらったアイデアが議論の軸になるからです。
事前アイデアをベースに議論をふかぼったり、展開をしていきますが核となる整理をしておくと、ディスカッションも活性化します。
同じカテゴリ、異なるカテゴリも明確になり、事前にある程度整理をすることができます。
当日も、整理したものをベースに、進めると参加している側もやりやすいかなと思います。
ここで注意しないといけないのは、事前に整理したまとめかたに無理矢理もっていくことはしないことです。
議論が思わぬ方向に広がっていくことは、とても良いことです。
その場の関心に合わせて進めていくことが重要です。
事前に、まとめてみることは、予行演習にもなります。
③困るパターンを想定し、対応を用意しておく
事前に困ったパターンを想定し、対応策を考えておくと不安はかなり軽減されます。
ワークショップの目的は、多様なメンバーで、多様な視点の切り口を発散することです。
この目的を達成できなそうなとき、困るパターンに陥ります。
困るパターンとは
A:議論が深まらない
B:同じような内容の話しばかりで狭い範囲のキーワードしかでない
があげられます。
下記、それぞれの原因と対応策を上げます。
A:議論が深まらない
原因①:前提の理解が不足している
対応策:前提を補足できるように、場の目的をしっかり整理しておく
原因②:当事者意識が低い
対応策:テーマの意義を確認し、伝えられるようにしておく
原因③:うまくこたえられない
対応策:ハードルを下げる/手がかりを用意する
B:同じような内容の話しばかりで狭い範囲のキーワードしかでない
原因:固定概念で思考が固まってしまっている
対応策:視点が広がる「問い」を用意する
例①:仮定する
「もし~だったら」
「仮に~だとしたら」
立場や制約を取り払う
例②:言い換える
たとえる、数値化してみる、動詞化してみる、禁止してみる、定義してみる
いつもと異なる言葉で話すことで視野が広がっていきます
実は、ファシリテーションにおける困ったことは、事前に想定できます。
準備を行うことで、不安も軽減できますね。
参考書籍
ファシリテーションの苦手克服に役立つ本をご紹介します。
関連の本は沢山出ておりますが、ここでは私が実際に読み、特に参考になった本を厳選いたしました。
ファシリテーション入門
ファシリテーションの基本を、わかりやすく説明してくれている本です。
最初の一冊におすすめです。
問いかけの技法
議論を活性化させる、本質的な意見を出す、いつもと異なる視点のキーワードを抽出する
そのためには「問い」が大切になります。
問いの投げかけ方について、解説してくれている本です。
「③困るパターンを想定して対策を用意しておく」でも参考にしています。
ファシリテーショングラフィックス
ファシリテーションは、議論の見える化も仕事です。
議論は盛り上げれば盛りあがるほど、空中戦になりがちです。
そこで重要になってくるのが、ホワイトボードへの板書です。
どのように板書をしていけば、議論の見える化ができるか?
という疑問に対して、豊富な事例・写真とともに説明してくれています。
私も熟読し、板書パターンをいくつか用意しています。
まとめ
ファシリテーション苦手克服には、「準備」が大切です。
「ワークショップは当日にならないとわからない」と思いがちですが、実は事前準備ができます。
準備のポイントは大きく3つです。
①アイデアを事前に出してもらう
②事前アイデアを見て、最終形をイメージする
③困るパターンを想定して、対策を用意しておく
この記事が、ファシリテーションの苦手克服に少しでもお役立ちできると嬉しいです。
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