論点思考をどのように身につけるか?『伝わる・揺さぶる!文章を書く』

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「論点」が大事と言われるけれど、なかなか難しい、、、そもそも論点ってなに?

このような悩みありませんか?

「論点」は特に仕事において最も大事な考え方だと思います。

なぜなら、仕事の成果を上げるのも、仕事を早く終わらせるのも、全ては「論点」に関わっているからです。

しかし、論点を学ぶ場はとても少ないです。

論点思考をどのように身につけるか?

『伝わる・揺さぶる!文章を書く』

と言う本が、論点思考を身につけるのにとても役立ち、かつとても読みやすいということで参考になった内容を共有させていただきます。

【この記事の内容】
・論点とは何か?
・論点はどのように定めていくのか?

論点思考をどのように身につけるか?『伝わる・揺さぶる!文章を書く』

論点とは何?

論点=問題意識

論点とは「問題意識」のことです。

どのような問題を、どのような角度で扱っているか?ということを指します。

ポイントは自分と相手の論点を合わせることが大事です。

ここがズレてしまうと話しがかみ合わないという事象がおこります。

自分の関心事をいかに相手の興味のある切り口で書けるか?が重要です。

例えば会社のエントリーシートには、自分の趣味の欄があると思います。

それを趣味のサッカーのことを熱く書いたとしても、採用担当者には何も刺さりません。

採用担当者の論点=関心事は。「この人は、仕事に貢献してくれそうか?」です。

なので、サッカーで培った自分の特徴は仕事にどう活かせるか?という視点で書くことが重
要になります。

双方にとって興味のある論点の設定が必要になります

論点とテーマは違う

テーマと論点の違いは意識しないと難しいです。

例えば、

日本人について

これは「テーマ」であって「論点」ではありません。

なので、このまま論じてもぼやけてしまいます。

論点として設定するのであれば、

日本人の特徴と言われてきた集団主義は崩れてきているのだろうか?

など、独自の視点を入れ込むことが必要です。

テーマ:男性ファッション
論点:なぜ、日本男子はカジュアルが下手なのか?

テーマ:住まい
論点:東京23区に家を建てられますか?

テーマ:グルメ
論点:人はなぜ焼き肉屋をお教えたがるのか?

上記は、雑誌BRUTUSの例です。
雑誌のタイトルは、論点で物ごとを考える上で、とても参考になります。

「テーマ」は大きなワクのようなイメージで、
「論点」はしっかりと「問い」の形になっていることがポイントですね。

論点2つの原則

原則1:論点と意見は呼応する

論点と意見は、問いと答えの関係にあります。
意見の裏には、それを導き出した問いがあります。

意見(答え):変革を恐れる社員は、当社の敵
論点(問い):当社の敵は誰か?

問いと答えが一貫していることが大事です。
そのためにも、問いを意識しつつ書くことがポイントになります。

原則2:論点は「問い」の形にする

論点は問題意識です。
疑問文で書くクセをつけることが大事です。

例えば、

「人間関係について」

これだと疑問文になっておりません。

「人間関係はどうすればうまくいくか?」
「職場での人間関係の問題点はなにか?」
「職場で上司と部下の関係はどうあるべきか?」

など、疑問形にすることにより、文の方向性が絞られてくる。

「なぜ?」
「どうやって?」
「どうあれば?」

と原因手段理想像などをテーマに見る角度を変えて、独自性を出していきます。

文章の書き出しも、論点からはじめると良いです

「人間関係はどうすればうまくいくか?私の考えを述べます」

といったイメージです。

論点をタイトルにしてもわかりやすいですね。

論点の定め方

具体的に論点を定める方法は大きく3段階あります。

①論点の候補を集める
②論点を絞る
③論点を
④論点の候補を集める

日常、生活や仕事で文章を書くときは何らかの制約があります。
その制約は3つあり、論点を集めるエリアとなります。

①論点の候補を集める

1:読み手は何を求めているか?

はずさない論点は自分に求められていることを正しく深く受け取ることからはじまります。
まず相手の主張を読む/聞く/理解することが大事です。

・相手の主張が一番強く出ているところ
・相手は何を根拠にしているか?
・相手の問題意識はどこに向かっているか?
・相手が繰り返し言っている言葉

「しかし」「つまり」など、接続詞のあとは要注意です。

その上で、相手は自分に何を求めているのか?
文章が果たす役割をつかみます。

ここでの段階は、とにかく対象理解に努めることです。
あらかじめ自分の内部にある意図を持っていて、そこにこじつけようとして読むと、相手の心を動かすものが書けなくなります。

心が止まり、共感/驚き/違和感/反発を感じるところ。
そこが論点のタネになります。

2:テーマを洗う

「映画」「教育」「環境保護」など、テーマ対してアンテナを張り、聞いたり調べたりすると視界が広がってきます。

調べたことをそのまま書くのではなく、その刺激によって自分の問題意識がどのあたりにあるのか?掘り起こすことが目的です。

3:自分の中を洗い出す

自分の内面の問題意識を洗い出してみます。
自分の経験を振り返ったり、引っかかったことを思い返したりしながら、書き出していきます。

読み手、テーマ、自分の3点から、メモを書きながら論点を発見していきます。

②論点を絞る

大量に書いたメモを見ながら、グルーピングをしていきます。
そのグループそれぞれに問いを立ててみるイメージです。
それが論点の候補になります。

③論点を決める

論点を決めることとは、最終的に上がった問いの中からひとつを選ぶことです。

絞り込む際の軸には下記のようなものが考えられます。
1:自分に切実な動機があるか?
2:読み手の要求にかなっているか?
3:自分の力量で扱いきれるか?
4:社会的に見て、論じる価値があるか?

4つの要素が合致している論点を選択します。

まとめ

この本の中でも、特に論点設定の工程にある、論点を集めるの視点が特に印象に残っています。
論点思考を身に着けるには、まずはここからでは?

①読み手は何を求めているか
②テーマを洗う 
③自分を洗う

この読み手/テーマ/自分の3セットを常に持っていたいですね。

『伝わる・揺さぶる!文章を書く』

はとても良い本です。

論点だけで無く、その設定した論点をどう書いていくか?
非常に示唆に富んだプロセスが展開されております。

ご興味のある方は是非読んでみてください。

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