・楽しく読めて、仕事にも役立つ漫画を読みたい
そんな方におすすめなのが、サッカー漫画であるアオアシです。
サッカーに興味がある方はもちろん、そこまでサッカーに興味が無かった方でも
楽しく読めます。
近年、サッカーは個人の技で魅了される部分は残しながらも、
データ分析をはじめとした、サイエンスの要素を活用していくことが多くなっています。
結果、戦略ゲームとして楽しむという観戦のカタチが生まれました。
個人としての力の差、チームとしてのネームバリューに差があったとしても
「戦略」により、弱いとされているチームが勝つ試合もよく見ます。
知人は大学サッカーの強豪に所属していて、
Jリーグチームとの練習試合を行うことが多かったようです。
プロとの差として上げていたのは、フィジカルやスキル以上に、
「賢さ」です。
プレー中にいかに頭を使えるか?
自分たちは試合後にヘトヘトになっているのに、プロチームは涼しい顔をしている
随所の判断が明確なので余計な力を使っていない、と入っていました。
アオアシはJリーグのユースチームを舞台にしており、
頭を使うサッカーとは、どういうことか?
を楽しんで読むことができます。
そこには、ビジネスにも活かせるキーワードが
ちりばめられています。
今回は、実際に最新刊まで読んだ自分が、仕事をする上でも
すごく参考になった箇所から、5つのキーワードにまとめてみました。
アオアシで養えるビジネス5選キーワード
キーワード①:強みは自分の特徴に隠れている
あなたの強みは何ですか?
と聞かれると、なかなか即答出来る人は少ないのではないでしょうか。
もちろん自分も即答できません笑
強みは自分が何気なく行っている特徴にあることが多いです。
そして、その特徴を強みとして活かせる場所を見つけられるか?
がポイントになります。
主人公はまず、点を取るFWというポジションで登場します。
FWとして求められるのは、得点を獲得するためのスピードやスキル、相手と競り合っても負けない体格、といったことが求められます。
主人公も得点を取ることが好きで、FWこそ自分の天性のポジションだと信じ込んでいます。作中も要所で点を取りチームを救ったりして、FWとして物語が進むイメージを持っていました。
事実、得点シーンが多く描かれるFWを中心とした前のポジションは王道サッカー漫画主人公の代表的ポジションです。
※キャプテン翼、シュート、ホイッスルなど、主人公はFWか司令塔
ところが、FWからサイドバックという守備のポジションに変更を命じられてしまいます。
サイドバックは、長友選手や内田篤人選手など近年になりスター選手が出て来てはいるもののの、どちらかと言うと裏方というイメージが多く、これまで取り上げられる機会が少ないポジションでした。
しかし、実はサイドバックこそが、フィールドをもっとも広く見渡せる場所であり、「司令塔」となりえるポジションだと言うことが明示されます。
そして、主人公の特徴は、スピードでもスキルでもなく、フィールドを「俯瞰」で見れる視野の広さだと言います。
視野の広さという特徴が強みへと変わるのが、「サイドバック」であることを
監督に発見されます。
この監督こそが第二の主人公ともいえる存在で、選手を次々と高みへと導いていきます。
監督は元選手で、日本代表にも上り詰めた伝説の選手でした。
特徴が強みとなる場所は、自分で発見する場合もありますが、
他人によって導かれることも場合も多くあります。
自分の意思とは違っても、一度受け入れてみる。
そんな姿勢も、大事かもしれません。
キーワード②:俯瞰でものごとをながめる
普段仕事をしていると、目の前のことを対応するのに忙しすぎて
その場しのぎとなってしまうことがあります。
仕事が出来る人は、俯瞰でモノゴトをみて、今やっていることと次やるべきコトの
関係性を見出すことがうまく、目的の達成までをストーリーで紡いでいきます。
主人公の協力な強みである「俯瞰」のちからは、その名の通り
フィールドを鳥の目で眺めます。
俯瞰ができるからこそ、全体と個の関係性が見えてきてゲームを文字通り
コントロールすることができます。
しかし、位置関係を把握するだけでは、ゴールにむけたストーリーをつくることは
出来ません。
主人公はそのために、個の特徴と動きを知る必要に気づかされます。
キーワード③:分析は自分の周りから
戦略とは、差をつくってつなげることです。
そこで一番大事なことは、自分と自分の仲間を知ること
だということに気づかされます。
ビジネスにおいての戦略を考えるシーンを思い浮かべてみます。
差をつくるにも、つなげるにも、軸となる自社のことを
自分が一番わかっていないといけないはずです。
けれど、市場の分析、競合の分析には時間をかけるが
自社を知る活動にはあまり時間をかけない企業も多く見てきました。
自社のことはもうわかっている、という前提が
時間を外部の分析に向けます。
しかし、本当に自社のことをわかっている人は少ないように思います。
主人公も強敵との試合の前に、相手の分析に時間をかけます。
しかしコンビを組むキーマンでもある先輩に「相手の分析」を禁止され、「仲間の分析」を命じられます。
チームメイトのプレースタイルだけでなく、性格や思考・行動の特性、
その裏側までを理解してはじめて、仲間を使うプレーに繋がっていきます。
パスひとつとっても、出す相手によって質が異なるのです。
見方の理解が、強みでる「俯瞰による状況把握」と相まって、
ゴールへのストーリーを描いていきます。
その結果強敵に打ち勝ちます。
まさに、静止画的俯瞰から動画的俯瞰へと変わったきっかけでもありました。
キーワード④:機会に合わせて、特徴を組み合わせる
同じことをしても結果が異なったり、
同じことをしても褒められたり怒られたり
結果は場面によることが多々あります。
第二の主人公である監督は、その事実をうまく使い
選手たちを覚醒さえていきます。
なので、漫画でありがちな、初期のキャラが中盤意外全く使われなくなる
という現象が起こりません笑
そして、明確なレギュラーが決まっていません。
試合、時間帯ごとに使われる選手が違うのです。
その時間帯で使われた選手が、自分の特徴を活かして活躍する姿を見て
特徴は機会によって強みになる
と言う事実がわかります。
選手を、単体でみるのではなく、試合の中にある機会と併せてみる
監督の思考の軸が見てとれます。
これは会社組織においても
人に依存するのではなく、機会に軸を置くという
本質が見えます。
・配置のミスマッチ
・生産性の悪化
・仕事の属人化
は、人に依存した視点から生まれる問題点ではないでしょうか。
機会とその人がもつ特徴を組み合わせたとき、
どのような強みになるのか?
人(特徴)と機会をセットで考えるクセをつけていきたいと思いました。
キーワード⑤:最後の一歩はハート
冷静な頭脳と熱い心
アルフレッド・マーシャル(経済学者ケインズの恩師)の言葉として有名なこのフレーズが好きです。
土台をつくり、流れを作って行くのは「冷静な頭」です。
状況把握や分析、論理的思考力が重視される世界です。
ギリギリの勝敗を決める、という最後の一歩は「熱い心」です。
その心がここぞのところで、あと一歩をだしてくれます。
これはサッカーだけでなく、ビジネス他多様な事例にも言えることではないでしょうか。
そして、最後の一歩を踏み出す姿に人の心も動き、ファンになってくれます。
自分の好きに正直になることこそが、熱い心の源泉になります。
まとめ
特に強烈に印象に残ったシーンは、
主人公がポジションを変えることにより、自分の特徴を強みへと昇華し
覚醒していく姿です。
自分に置き換えても、
「凄く力が発揮できたな」と思うときと
「なんだか不完全燃焼だったな」と思うときの
繰り返しのような日々でした笑
あくまで自分視点でモノを見ての感想だったのですが、
そこには機会があって、その機会と特徴がうまくかみ合うか否か?
がポイントだったのだとおもいます。
そして、特徴は一つではありません。
自分の特徴は何か?
周りにはどんな機会があるか?
どの機会と特徴を結びつけるか?
を考えていきたいです。
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